仮想アプリケーションの公開 シームレスモード (Seamless Mode)

前回の記事では、Windows XP Mode のセットアップ、仮想 USB 接続について紹介した。

今回は、仮想 USB 接続の説明でも触れたが、仮想アプリケーションの公開: シームレスモード (Seamless Mode) に焦点を絞って説明を行う。

まず、[スタート] -> [すべてのプログラム] -> [Windows Virtual PC] -> [Windows XP Mode] で仮想 OS を起動し、仮想 OS 内でアプリケーションを起動する方法を " デスクトップ モード (Desktop Mode)" と呼ぶ。

" デスクトップ モード (Desktop Mode)" に対して、ホスト OS(Windows 7)  のショートカット等から、直接、仮想 OS 内にインストールされているアプリケーションを起動する方法をシームレスモード (Seamless Mode) と呼ぶ。

シームレスモード (Seamless Mode) を利用すると、ユーザーは、仮想環境を意識することなく、仮想 OS 内のアプリケーションをホスト OS にインストールされているアプリケーションのように直接起動し、利用することができる。

Windows XP をターゲットに開発されたアプリケーションを Windows 7 上でシームレスに動作させることができる。

仮想 OS 上で動作するアプリケーションをホスト OS から見て、仮想アプリケーションと呼ぶ。

仮想アプリケーションとして公開されたアプリケーションは、ホスト OS の [スタート] -> [すべてのプログラム] -> [Windows Virtual PC] -> [Windows XP Mode アプリケーション] 以下に仮想アプリケーションを起動するショートカットが作成される。

仮想アプリケーションを登録する方法は、Windows XP Mode ( 仮想 OS ) を起動し、仮想 OS へ対象のアプリケーションをインストールするのみ。自動公開機能により、ホスト OS へ仮想アプリケーションとして登録される。

自動公開機能は、デフォルトで有効になっている。[Windows XP Mode - Windows Virtual PC の設定] ダイアログの [自動公開] より設定が可能。

自動公開機能による、仮想アプリケーションの登録メカニズムは非常にわかりやすく、仮想 OS の "%ALLUSERSPROFILE%" フォルダ (e.g. C:\Documents and Settings\All Users\) の "スタート メニュー" フォルダ以下のショートカットがホスト OS へ仮想アプリケーションとして登録される。

仮想 OS にインストールしてもホスト OS へ仮想アプリケーションとして公開されない場合は、"%ALLUSERSPROFILE%" フォルダ (e.g. C:\Documents and Settings\All Users\) の "スタート メニュー" フォルダ以下にアプリケーションへのショートカットを作成してやればよい。

インストーラーが無いアプリケーションでも手動で、仮想 OS 内へアプリケーションを手動で配置し、"%ALLUSERSPROFILE%" フォルダ (e.g. C:\Documents and Settings\All Users\) の "スタート メニュー" フォルダ以下へショートカットを作成すればよい。

また、シームレスモード (Seamless Mode) で、仮想アプリケーションを起動する場合は、仮想アプリケーションをインストール後に、仮想 OS を ( 休止状態ではなく ) シャットダウンしておく必要があることに注意する。仮想 OS のシャットダウン方法は、[Ctrl + Alt + Del] メニューを選択し、OS をシャットダウンする。