Agent Service コード インタープリターによる Python コードの生成と実行
Azure AI Foundry Agent Service では、エージェントが使用できるツールを UI ベースで容易に追加できます。
2025 年 6 月時点では、UI ベースでの MCP サーバー追加はサポートされていないようですが、今後サポートされると思われます。
このツール(アクション)の選択肢として、コード インタープリター(Code Interpreter) が利用できます。コード インタープリターを使用することで、要求に応じた Python コードの生成、実行ができ、様々なタスクが実現できます。
Agent Service コード インタープリターによるグラフ描画時に日本語が文字化けする
エージェントにコード インタープリターを追加し、「過去20年の日本の人口の推移をグラフにして教えてください。」とプロンプトを送ると、以下のような画像が描画されます。
グラフは正しく描画されているようですが、ラベル部分が「▯」になって描画されてしまっています。これは、コード インタープリターの Pyhon 実行環境に日本語フォントがインストールされていないために日本語が文字化けしてしまっていることによるものです。界隈では、その形から「豆腐」と呼ばれています。
Agent Service コード インタープリターへの日本語フォントのアップロード
この「豆腐」を解決するためには、コード インタープリター実行時に日本語フォントをインストールするようにしてやります。
まず、日本語フォントを用意します。今回は、「IPAexゴシック(Ver.004.01)」を使用します。「Noto Sans Japanese」でも同様の手順で実現できると思います。
以下から「ipaexg00401.zip」をダウンロードします。
「ipaexg00401.zip」を展開し、ipaexg.ttf を取得します。このファイルを ZIP に圧縮し、「ipaexg.ttf.zip」という名前にします。
Azure AI Foundry Agent Service コード インタープリターの [ファイル管理] から「ipaexg.ttf.zip」をアップロードします。
先の手順で .ttf を .zip したのは、ここで、.ttf がアップロードできないためです。
最後にエージェントの [手順] に以下のプロンプトを記述します。
# グラフ描画時のルール
グラフを描画する場合は、以下の手順に従いフォントを設定してください
- ipaexg.ttf.zip を展開して ipaexg.ttf を出力してください。
- このフォントファイルを使用してグラフを描画してください。
Agent Service 日本語フォント インストール後のグラフの描画
日本語フォント アップロード及びプロンプト設定後、同様に「過去20年の日本の人口の推移をグラフにして教えてください。」とプロンプトを送ると、以下のようにグラフが描画されます。
日本語が正しく描画されています。
また、エージェントから以下のメッセージが出力され、正しく日本語フォントのセットアップが行われていることも確認できます。
将来的には日本語フォントがプリセットされたコード インタプリター実行環境が提供されると思いますが、それまでの対処としての方法を説明しました。
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