前回の記事では、Hyper-V 仮想マシン (Windows Server 2008 R2) で、Windows Update を実行すると 0x80072EE2 エラーが発生してしまう障害を紹介した。
さらには、いくつかの試行の末、仮想マシンにマップした NIC の相性、Windows Server 2008 R2 との相性の問題と推測した。
今回は、これらの絞り込みの結果から、さらに調査を行い、0x80072EE2 エラーを解決できたので、これを紹介する。
調査の結果、以下の記事にたどりついた。
Windows Update Error 80072EE2 - Hyper-V Guest issues....
原因は、物理 NIC のオフロードオプション設定によるものとのこと。
当評価環境では、以下の NIC を増設し、同 NIC を仮想マシンにマップした際に障害が再現していた。
PLANEX ジャンボフレーム対応ギガビット PCIバス LANアダプタ GN-1200TW2
この NIC のチップセットは、Realtek であり、参考先の記事でも Realtek のチップセットで問題が発生しているとある。
記事を参考に、オフロードオプションを無効に設定する。
当評価環境では、[IPv4 チェックサムオフロード] プロパティのみを [無効] に設定して、Windows Update が正しく動作した。
参考先の記事では、以下のプロパティをすべて [無効] に設定するとある。
- IPv4 Checksum Offload : IPv4 チェックサムオフロード
- Large Send Offload Version 2 (IPv4)
- Large Send Offload Version 2 (IPv6)
- TCP Checksum Offload (IPv4) : TCP チェックサムオフロード (IPv4)
- TCP Checksum Offload (IPv6)
- UDP Checksum Offload (IPv4) : UDP チェックサムオフロード (IPv4)
- UDP Checksum Offload (IPv6)
また、問題が再現しない NIC には、これらのオフロードオプションが詳細設定項目として存在していなかった。
( 補足 )
[IPv4 チェックサムオフロード] プロパティのみを [無効]
にして動作確認がとれたが、他のすべてのオフロードオプションを無効にすると、さらに、Windows Update
が高速になったと体感できた。当評価環境では、以下のプロパティをすべて無効とした。
- IPv4 チェックサムオフロード
- TCP チェックサムオフロード (IPv4)
- UDP チェックサムオフロード (IPv4)
- 一括送信オフロード (IPv4)
NIC の種類により、これらのオプションは異なることに留意したい。参考にした記事では、すべてのオフロードオプションを無効にするとしていた。
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